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出典:NIKKEI STYLE 出世ナビ 次世代リーダーの転職学

転職の面接 「不都合な5つの質問」はこう切り返せ!

エグゼクティブ層中心の転職エージェント 森本千賀子

切り返しのポイントは相手の不安を払拭することだ。写真はイメージ=PIXTA

「転職回数が多いですね」「今の職場を辞める必要がありますか?」「失敗経験は?」など、採用面接の場では「それを聞かれると正直に答えづらい」という質問が投げかけられることがあります。そんなとき、口ごもったりごまかしたりする態度は厳禁です。前回の記事「『聞かれると困る質問』に7つの対処法」では、そうした場面での心構えをお伝えしましたが、今回は具体的な5つの質問例を取り上げ、面接官の意図を読み解きながら、望ましい答え方をご紹介します。

(1)「転職回数が多いのですね」「職歴に一貫性がないようですが」

これまで転職を繰り返してきた人に対して、企業側はこんな不安を抱きます。

「飽きっぽい人なのだろうか? うちに入社しても、すぐに辞めるのではないか?」

しかし、転職回数が多いという事実は変えられませんし、ごまかしようもありません。素直に認めた上で、相手が納得できるような「理由」と同時に「現在・今後の考え」を伝える必要があります。

まず、経験してきた業種が異なったとしても、それを選択した理由には共通している「軸」があるのではないでしょうか。それが応募先にも通じていれば、納得を得やすいでしょう。

例えば、「事業理念が近い」「商品・サービスの対象とする層が同じ」「活動スタイルが似ている」など。何らかの共通点があり、「それを大切にしたい」「それにこだわっている」ことを伝えてはいかがでしょうか。

また、転職を繰り返した理由が、「つらかったから逃げた」「不満が募って我慢できなくなった」といったネガティブなものではなく、「新たに挑戦したいことを見つけて」であることを伝えられれば、評価がプラスに転じるかもしれません。

回答例

  • 経験した業種はバラバラですが、「個人のお客様によりよいサービスを提供したい」という点にこだわって仕事を選んできました。
  • これまで興味の対象が変わりやすく、転職を重ねてきました。しかし、経験を積むうちに本当に大切にしたいことが分かりました。御社をゴールにしたいと思います。

(2)「前の会社での在籍期間がずいぶんと短いですね?」

これまでの会社勤務の経歴の中に、数カ月から1年程度の期間しか在籍していなかったことがあると、この質問をされる可能性があります。相手は、「うちの会社に入っても、またすぐに辞めるのではないか」と懸念しています。

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短期間で辞めた人の場合、入社してみると、事前に聞いていた仕事内容や職場環境とは異なっていたというケースも多いと思います。この場合、短期で辞めた会社に対する批判や不満だけを述べると、「単にわがままなのでは」「忍耐力がないのでは」という印象を与えるかもしれません。

そうならないようにするためには、「自分も甘かったと思うのですが、入社前の仕事内容の確認が不十分でした。やりたいこととのミスマッチに気付いたので、早い段階で軌道修正を図ろうと考えました」といったトーンで話すようにしましょう。

また、「短期間で辞めることになり、反省している」という真摯な姿勢を見せることも大切。さらに「短い期間でしたが、○○を学ぶことができた」などと言い添えれば、向上心や成長意欲があることを伝えられるでしょう。

回答例

  • 短期間での退職は、企業研究不足が原因でしたので、今回は御社のことをしっかりと理解した上で応募させていただきました。
  • 入社直後、想像していた仕事と違うことに気付きましたが、半年は頑張って、営業目標を達成して退職しました。短期間でしたが、トップアプローチによる新規開拓の営業スキルは磨けたと思います。

(3)「そんな立派な実績がある職場を、辞める必要があるのですか?」

現在の会社での実績をアピールしすぎると思わぬツッコミが入ることも。写真はイメージ=PIXTA

採用面接では、自分をアピールすることについ熱が入りがちです。しかし、現在の会社での実績や評価を誇らしげに語る人には、このツッコミが入ることがあります。「それだけ活躍しているなら辞める必要がなさそう。それなのに辞めるとは、何か裏事情でもあるのでは」と勘繰られる可能性もあります。

まず、実績のアピールは熱くなり過ぎないように、客観性を保ちつつ冷静に伝えましょう。そして、「辞める必要がないのでは?」という問いには、具体的目標やビジョンを伝えて志望動機に結び付けるようにすればOKです。

回答例

  • 実績を上げて評価されていても、次の成長を考えたときに、今の会社では限界があると感じています。本当にやりたいことにチャレンジしたい。それが御社でならできると考えています。

(4)「仕事上で大きな失敗をした経験はありますか」

もし質問を受けた場合、正直に答えるべきなのか戸惑ってしまうことでしょう。この質問をする面接官は、「失敗への対応力、挽回力」「失敗から学び、成長する力」に注目しています。「失敗経験を話したら能力を疑われるのではないか」と考え、「特にありません」などと答えるのはNGです。

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仕事でミスをしたことがない人などいないはず。逆に不信感を抱かれます。「反省する謙虚さがない」「自己分析できていない」、あるいは「レベルが低い仕事しか任されていないのだろうか」「リスクを避けてチャレンジをしていないのでは」などと思われるかもしれません。

失敗の経験は正直に話してください。このとき、「こんな失敗をした」で終わらせず、どう対処したか、どんな教訓を得たかまで伝えましょう。「失敗を未然に防ぐリスク管理能力が身に付いた」など、今に生かされていれば、納得を得ることができます。

回答例

  • お客様からクレームを受けたとき、対応策を考えているうちに時間がたってしまい、数日後に謝罪に行ったら「今頃になって何だ」と、火に油を注いでしまいました。考える前に真っ先に謝罪に飛んでいくべきだったと、「初動のスピード」の大切さを学びました。

(5)「ご自身の短所(弱み)はどこだと思いますか」

短所を上手に説明するとプラス評価が得られることも。写真はイメージ=PIXTA

面接官の中には、こんな質問をする人もいます。必ず聞かれるわけではありませんが、自身を客観的に整理するという意味でも、どのように答えるかを考えておくとよいでしょう。

この質問の意図は、その人の「自己認知力」「自己分析力」を知ることです。また、短所をどのように克服しようとしているかを見ています。

そこで、自分に足りないと自覚していることを正直に話し、それをカバーするためにどんな行動をしてきたか、今後どんな努力をしていこうと考えているかまで語りましょう。そうすれば、マイナスはむしろプラスに転換できると思います。

それに、短所はとらえ方によっては長所にもなり得ます。例えば、「飽きっぽい」という性格は、裏を返せば「新しいものへの好奇心が旺盛」とも言えます。「神経質」は「きちょうめん・慎重」などと言い換えることができます。

重要なのは、その会社のビジネスや、入社後に担う仕事に必要な要素を踏まえておくということ。それに対して「自分の短所を長所に転換して生かす」ことを意識してみるとよいでしょう。

回答例

  • 私は人の意見に流されやすいところがあります。でも、その分、さまざまな人の意見に耳を傾けられるので、それぞれのよい部分を抽出して取り入れることを意識しています。今後は客観的な視点も大切にしつつ、チームの調整役を担っていきたいと考えています。

ポイントは相手が抱く不安を解消すること

答え方に迷うような質問を受けた際は、あいまいな表現でごまかそうとしないことが大切です。「正直に、真摯に答える」、そして「今後の目標を語る」ことで、面接官が抱く不安を消していきましょう。それが経歴や転職過程のマイナスポイントを払拭することにつながるはずです。

森本千賀子

 morich代表取締役 兼 All Rounder Agent。リクルートグループで25年近くにわたりエグゼクティブ層中心の転職エージェントとして活躍。2012年、NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」に出演。最新刊「のぼりつめる男 課長どまりの男」(サンマーク出版)ほか、著書多数。

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