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出典:NIKKEI STYLE 出世ナビ 次世代リーダーの転職学

70歳現役は目前 40代から描く3つのキャリアプラン

経営者JP社長 井上和幸

定年年齢の引き上げや定年後を意識した準備が大切。写真はイメージ=PIXTA

10月2日に発足した第4次安倍改造内閣。そのテーマは、「生産性革命」と「人づくり革命」を車の両輪として、少子高齢化という課題に立ち向かっていくことで、具体策として70歳までの雇用機会拡大の検討を始めました。人生100年時代を迎え、70歳定年制が現実味を帯びてくる中、40代、50代の方々は、これから先70歳まで、またさらにその先も現役でイキイキと働き続けるために、今からどのようなキャリア選択をしていけばよいのでしょうか。

社会人としての時間はまだまだ長い

現在40代、50代の皆さんは、70歳、あるいはさらにその先まで現役として働き続けるとすれば、これからまだ20~30年、もしかしたら40年ほどの社会人時間が待ち受けているわけです。私は50歳を過ぎ、今年で社会人30年目ですが、まだ20年余も第一線で働き続ける可能性が大きくなりました。そう考えると、これからの時間軸の長さに改めて驚いてしまいます。

人生100年時代に70歳を超えても現役続行するためには、以下に紹介する3つのキャリアプランから、いずれか(または複数)を準備することが有効だと考えています。前段で述べた通り、国の施策に期待したいことが多くありますが、2018年現在の状況を踏まえて、私たちが実際にトライできるものとしての3つであることを念のためご認識ください。

企業人としてなら、中小オーナー企業幹部に

キャリアプランの1つ目は、「企業人として、組織人としての道」について。

近い将来、制度の整備が進み、企業人としてビジネスパーソンの誰もが70歳、またはその先まで働き続けられる状況を待ちたいものの、現時点では残念ながらなかなか難しいのはご承知の通りです。現状では、60歳、65歳の定年はもちろんのこと、それ以前に、特に大手企業になればなるほど50代で役職定年の波に洗われ、第一線からの退出を余儀なくされています。

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中堅中小企業でオーナー経営者の片腕になる選択は有効。写真はイメージ=PIXTA

もしあなたが今後も企業人・組織人としてやっていきたいならば、地方企業を含む独立系の中堅中小オーナー会社の幹部職へ転職を狙うのが一つの選択肢です。キラリと光る優れた技術や経営的な実績を持っていながら、どうしても人手不足・後継者不足に陥っている企業は少なくありません。オーナーである社長や会長に遇されることで60代、70代まで第一線の幹部として活躍している人は、過去も現在も、非常に多く存在しています。

私もそうしたパターンで、かなりの方の転職を支援してきました。たとえば、大手化粧品会社から地方の関連メーカーに移籍された方、大手AV機器メーカーから独立系の中堅メーカーに移られた方をはじめ、皆さん60代になっていますが、定年を気にせずに第一線で活躍されています。

実は私の父が30代半ばに商社の子会社から群馬県の地元オーナー会社に転じ、そこで70歳を過ぎるまで管理部門系の取締役として働き続け、その後も顧問などを務めています。そのまま最初の会社にいたら、そうした年齢まで勤めることはおそらくできなかったでしょう。身内ながら、非常によいキャリア選択、転職をしたと思います。

そもそも、「役職定年制=ミドル・シニアがだぶついている=先細り企業」とも解釈できます。一方で、現時点で、「定年年齢の引き上げ=企業成長力・雇用が拡大の方向=先行きが楽しみな企業」です。40代、50代の皆さんは、この観点で転職先の候補企業にフィルターをかけてみてもよいでしょう。

顧問・アドバイザーの道は定年からの解放

キャリアプランの2つ目は、「顧問・アドバイザーとしての道」です。

企業各社の顧問・アドバイザーの活用がにわかに広がりつつあります。もちろん社外取締役・監査役についても、コーポレート・ガバナンスコードの強化による必然性も相まって、上場企業を中心に任用枠が拡大しています。

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現役世代でも専門性を生かす道が開けてきた。写真はイメージ=PIXTA

また、高齢者のみならず30代、40代の現役世代においても、社員ではなくフリーランス、コントラクターとして専門性を生かす道も開けてきました。クラウドソーシング大手のランサーズが発表した「フリーランス実態調査(2018年版)」によると、日本のフリーランス人口は15年の913万人から18年には1119万人へと、この3年で22.6%増え、労働人口の17%を占めるに至っています。

自分の職種的な専門性や経験業界における特殊性、業界人脈を極めたい、生かしたいという人には今後有望な進路でしょう。もちろん相応以上の力がなければ長年活躍し続けることは難しいですが、自分の裁量でペースやレベルを決めながら、「定年のない、生涯現役」の働き方ができる道。定年の年齢やタイミングを決めるのは自分自身です。

この場合、特に人脈で勝負したい人は、その人脈が「現在勤務する○○社のあなた」にひもづいていないか注意が必要です。また、大手企業のマネジメント層がシニア世代になってから人脈力を頼って独立すると、独立直後はそれなりの効果を得られても、数年後には相手も年をとって一線から退き、一気に人脈が枯れてしまうケースも目立ちます。独立後、すでにある人脈だけに甘えず、絶えず新しいネットワークを開拓し続けることが不可欠です。

経験を生かしての独立 その準備はいつから?

キャリアプランの3つ目は、「独立する道」について。

いわゆるシニア世代のセカンドキャリアとして、古くて新しい選択肢は独立。長年の夢をかなえて独立するのも、もちろん悪くありません。コンサルタントになる、作家になる、店を持つ、教育機関などで教える立場になる……。

気をつけたいのは、「定年になったら準備して独立します」という方。このタイプはおおむね失敗します。なぜならば、準備開始が遅すぎるのです。もし「いつから準備すればいいの?」と聞かれたら、(ちょっと古いですが)まさに「今でしょ」とお答えします。

会社員時代からコツコツと自作を書きためた人が定年後に作家デビューして成功するのですし、開業してうまくいく方は色々と下調べを進め、物件探しでも当たりをつけておくなど用意周到です。

中長期的には明るい展望が開け始めているミドル・シニア世代の「次の10年、20年のキャリア」。しかし、実際に充実したキャリアをつかみ取るためには、「足元の現実」と自身が保有する「人的資産」、そして何よりも「自分の情熱の在りか」をしっかりと見極め、たった今から戦略的かつ具体的な行動に出ることをお勧めします。

井上和幸

 経営者JP社長兼CEO。早大卒、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、リクルート・エックス(現リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。「社長になる人の条件」(日本実業出版社)、「ずるいマネジメント」(SBクリエイティブ)など著書多数。

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