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ウィズ・コロナでの転職上手 エージェントを賢く使う

経営者JP社長 井上和幸

人材エージェントは自分応援チームとして頼りになる。 写真はイメージ =PIXTA

ウィズ・コロナの状況で今後、ミドル・シニアの転職市場がどうなるかは不確実ですが、少なくともここから当面の間(半年~1年)、不透明な状況が続くことだけは間違いありません。こうした先を見通しにくい状況において、ミドル・シニアの皆さんがうまく転職活動を進めるためには、人材エージェントをうまく使うのが得策です。今回は人材エージェントとの賢い付き合い方をご紹介します。

人材エージェントは、皆さんが独自に情報収集するには手間と時間がかかり過ぎる、転職可能性先の企業各社の中途採用募集ニーズを常時収集し、整理、転職希望者の皆さんにご紹介しています。多忙な日常を送過ごしているミドル・シニアの皆さんにとって、「情報ソース」としての人材エージェントの価値は少なくないでしょう。

では、いったい、どういった人材エージェントを情報ソースとして頼ればよいのでしょう。ファームごと、人材エージェントのコンサルタント個々人ごとに、それぞれ得意領域・不得意領域があります。皆さん自身が志向する方面に強いエージェント、関連するバックグラウンドの理解に優れている人材エージェントをまず特定し、そこからのインサイド情報を常時貰える関係構築を図ることが得策です。

業界、職種に特化しているエージェントもあれば、世代やレイヤー(若手に強い、中堅に強い、経営幹部に強いなど)に特化したエージェントもあります。また、外資に強い、地方企業に強い、ベンチャーに強いなどもあり、これら業界・職種と世代・レイヤー、企業ステージなどが掛け算となっているケースも少なくありません。経営者JPで言えば、事業会社全般×経営層・マネジメント層に特化しており、そのなかでも内資の企業規模とステージを問わずオーナー系企業に自社エクスクルーシブ(独占)案件が多いという特徴があります。

まずはエージェント各社のサイト上での特徴説明を見てみましょう。ただ、それだけで本当にどの領域に強いのか、独占的な案件を持っているのか、豊富な企業取引先や案件情報を実際に持っているのかなどは分からないことが多いと思います。

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「プロモーター」としての人材エージェント

しっかり活動し実績を出しているエージェントは、自社サイトや転職ポータルサイトで、企業名を非公開とした形で案件情報を掲示しています。その掲示案件情報の「内容・量・鮮度(新しい案件か)」について確認するのがよいでしょう。全てを公開しているわけではありませんが、そのエージェントが事実としてどのような取引先や案件を受けているかはおおよそ理解できると思います。

また、できればさらにチェックしてほしいのが、その各求人案件の「情報の記載のされ方」についてです。通りいっぺんのスペック、箇条書き項目しか書かれていないような情報掲出の仕方をしているエージェントは、マネジメント層でのポジションを検討したいミドル・シニアの皆さん向きのコンサルティングはおそらく少し難しいでしょう。

そのポジションの募集背景、位置付けや意味合い、どのようなことを求めているのかについて、エージェントがしっかり把握・整理したうえで独自に記載されているもの。実際にエージェントが企業側・経営者からヒアリングしていなければ書けないもの。こういった内容が記載されているエージェントを頼ることが、皆さんが一歩抜きんでる具体的な方法です。

その名の通り、あなたを新天地へとプロデュース、プロモートしてくれるのが人材エージェントの役割です。信頼できる人材エージェントを見つけ、キャリア面談を通じてあなたの魅力をしっかり理解してもらい、可能であればあなた自身が気づいていない魅力を見出し、企業に伝えてもらうことを狙ってほしいと思います。

この場合、エージェントとやり取り、面談などを行いながら、そのエージェントがどれくらい人材レビュー力があるか、またあなた向きの専門領域についての情報ソースや土地勘、人脈などを持っているかについても探ってみてもらいたいと思います。

「私は、この業界、職種において、どのような人材価値があるでしょうか?」「今、この業界において、マネジメントクラスでの人材ニーズはどうなっていますか?」「この職種において今後職責を上げていくために、私に必要なことはなんでしょう?」――。

例えばこれらの質問を担当エージェントにぶつけてみて、どのような回答を得られるかをみてみましょう。具体的かつ本質的なレビューをくれるエージェントは信頼して大丈夫でしょう。もし、通り一遍以下の回答しか得られない場合は、そのエージェントから優位な情報やアクションを得ることを期待するのは危険だと認識したうえで、やり取り・活動するほうが得策です。

優れたエージェントで、あなたの期待する領域に強い担当コンサルタントであれば、もちろんご縁とタイミングの問題はありますが、あなたの輝ける新天地をイメージし、顕在化したポジションだけでなく、潜在的な可能性先への打診などのアクションも行ってくれます。当社でも実際、「必ずしも顕在的ではなかった可能性先」の経営者や企業への引き合わせから、紹介・入社が決まることがかなり頻繁に起きています。

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「壁打ち相手」としての人材エージェント

ミドル、シニアクラスにとっての人材エージェントは、転職の局面に留まらず、折々に見解や関連情報をもらえる「壁打ち相手」、メンター的なタイプであるべきだと私は考えています(そのレベルでサポートしようとしている・できるファームは非常に限られているのも事実ではありますが)。

人材エージェントとは、関与している領域ごとに、そこで活躍する皆さんといっとき伴走しながら、よりよきキャリアのご支援に務めるのが使命です。だからこそ、生半可なスタンスでは務まらない、常に「担当領域における高度プロフェッショナル」であることを心して、そうあるべく努力を怠らない必要があります。

当社に関して言えば、経営そのもの、事業執行や部門運営そのものを「それを担う責任者の最適化からアプローチ」しています。常に経営、事業運営、組織編成、あるいは人材の配置や育成に関する専門力を求められるため、私たち自身が常にこれらのことに関してOJT・OFFJT(Off-the-Job Training)を通じて研さんし続ける必要があり、自社の教育投資に多くを割いています。それでも常に、「私たちはご期待に充分にお応えできているだろうか」を自問自答し続ける日々でもあります。

欧米のタレント経営者が持つべき3つの専門家は「医者、弁護士、ヘッドハンター」といわれます。日本においては、欧米経営者に比べてこのあたりは遅れているといわれて久しいですが、かなりキャッチアップし始めている流れもあり、ここから2020年代、30年代と、多くのリーダーの皆さんが自身の「バーチャルチーム」を持つことが格段に増えるように感じています。

専門契約などしなくとも、今回ご紹介したようなサポートを人材エージェントから得ることが可能です。皆さんのこれからのキャリアをサポートしてくれる「かかりつけ医」としての人材エージェントを、ぜひこの期間中に見つけ、自身のチームに加えてもらえればと思います。

不透明であり、状況が日々変わり続ける環境だからこそ、自分だけでなんとかするのは限界があります。転職成功の可否は、よい情報ソース、サポーターを見つけて味方にできるか否かに、かなりの部分がかかっているといって過言ではないでしょう。

井上和幸

 経営者JP社長兼CEO。早大卒、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、リクルート・エックス(現リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。「社長になる人の条件」(日本実業出版社)、「ずるいマネジメント」(SBクリエイティブ)など著書多数。

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