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出典:NIKKEI STYLE 出世ナビ 次世代リーダーの転職学

転職を成功させるには 「やりたい」「できる」明確に

経営者JP社長 井上和幸

「やりたいこと」はまず文字で書き出してみよう(写真はイメージ) =PIXTA

転職活動で意外と忘れられがち、ないがしろにされがちなことは「やりたいこと」と「できること」についてはっきりさせることです。言い方を変えれば、「解像度を上げる」ということ。この部分の解像度によって、転職活動の可能性の広がりや成否が大きく左右されるのです。今回はこの解像度の上げ方をアドバイスします。

私はかねて皆さんに「スカウトの声が掛かる方程式」として以下を紹介してきました。

・「ヘッドハンティングの可能性」=「人物コンテンツ力」×「人物情報流通力」

「人物コンテンツ力」とは「その人がなにがしかの点で優れた人材である」ことを指し、「人物情報流通力」とは「その人の存在を知っている、知らしめている」状態を指します。

要するに、あなたの持てる力を明確にし、それを他に伝えない限り、あなたがヘッドハントされることはないということです。これは別段、ヘッドハンティングされるような状況だけのことではなく、一般的な転職活動においても同じこと。応募先企業があなたの強みや特徴を知り、理解できなければ、採用しようもありません。

転職活動において何を明らかにするのかということについては、これまでもこの連載で様々な角度で紹介してきましたが、今回のテーマになぞらえて言えば、「あなたは何にこだわる人なのか」「どのようなことを『快』と思い、何を『不快』と思うのか」「どのような場や状況が自分にとって最も生き生きとしていられるのか、逆に自分らしさを損ねる可能性が高い場や状況はどのようなものか」「専門性・スキルの側面でどのようなことが好きで得意なことか、また人間関係的な側面で好きで得意なタイプはどのような人か」といったことについて、しっかり自問自答し明確にしておいてほしいのです。そして、ぜひ、「今後、こういうことをやりたいのだ」ということを明確にし、言葉にしてもらいたいと思います。

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希望する話が向こうから飛び込んでくる法則

長らくエグゼクティブサーチや人材コンサルティングに従事してきて、「その人の『やりたい』情熱」ほど強いものはないと実感しています。念ずれば全てが必ず通じるとは言いませんが、その人の「やりたい、やりたい、やりたい」熱がある限り、それとできること・可能性の掛け合わせをあれやこれやとし続けて、結果として、やりたいことの円の中にあることに到達する人がほとんどです。

逆にそこへ到達しない人は、少し冷たい言い方をすれば、結局はそれほど何としてもやりたいことではなかったか、あるいは、実は自分が本当にやりたいことが明確ではなかったかのいずれかです。

「やりたいこと」と「できること」の解像度が上がっていると、何が良いのか。

あなたの「やりたいこと」と「できること」の解像度が高いということは、平素からあなたの周囲の人たちの多くが、あなたは何がやりたくて、できる人なのかを理解している状態であるということです(「人物コンテンツ力」高×「人物情報流通力」が高の状態)。

その場合、知人・友人たちが何かあなたの強みややりたいことにまつわることに遭遇した際、あなたのことを思い出します。「そうだ、ちょうどこの件をやりたい・できると言っていたな」。こうしてあなたのところに、思わぬありがたい声がけがやってくるのです。

この事象が発生するのは、主に社外の知人・友人や取引先などです。もちろん社内の利害関係を超えた同期や先輩からも社内スカウトは起こります。あるいは外部での機会がもたらされることもあり得ます。しかし、一般的には「近すぎない」程度の知り合いから、目の前の仕事とは異なる情報・ご縁がもたらされます。

それら社外の人たちに、自分が何がやりたくて、できるかを伝えておくことで、直接それらの人たちから「こんな話があるよ」と声がかかったり、我々ヘッドハンターが「誰か良い人いませんか」と探しているという話が伝わって、我々につながったりするということが実際によくあります。

実は私自身、そういった経験の持ち主です。前々職のスタートアップの役員時代に、「エグゼクティブサーチビジネスの新しいモデルを考えている、やりたい」と周囲に話して回っていました。すると、そのビジネスに関連する事業立ち上げのため、当時、グループ会社に出向していたリクルート時代の先輩から「だったらうちで一緒にやろうよ」とスカウトされたのが同社に転職した経緯でした。

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「やりたいこと」「できること」の解像度の上げ方

皆さんのコミュニケーションスタイルやこだわりもあると思いますので、「人物情報流通力」をどうやって上げていくかは、それぞれの好むやり方で試みてください。SNS(交流サイト)上での個別コンタクトやタイムラインでの発信も効果的ですね。

「やりたいこと」と「できること」の解像度を上げるには、どうすれば良いか。個別のキャリア面談や、オープンセミナー、ワークショップなどでしばしば質問を受けます。

まずはとにかく言語化してみる(書いてみる)ことをお勧めします。「やりたいこと」とテーマに書いてみて、「うーん、そうなのかな」と、いま一つ腑に落ちないなら、書き直してみる。頭の中だけで考えずに、実際に文字に書くことによって、徐々に輪郭がはっきりしてくるものです。だから、面倒くさがらず、自分でしっくりくるまで、「自分がやりたいこと、できること」を書き出してみてください。

発見法のヒントを一つ挙げれば、「やりたいこと」については、「自分が最も時間とお金を使ってきていること」が何かを確認してみてください。たとえば、スケジュール帳やクレジットカード記録を見れば、時間とおかねの「支出先」が分かるでしょう。基本的にはそれがそのままか、あるいは直接ではなくても、それに関連するところに大概、自分が本当にやりたいことは存在しています。

「できること」については、「あなたをよく知る人(家族やパートナー、旧来の友人)に聞いてみる」ことと、「他の人が苦痛だと思うことで、あなたは全く苦にならないことはないか、あるとすれば何か」を確認してみれば、それがあなたの特長・強みと言えるものであることがほとんどのはずです

リーダーとして大成する人で、「やりたいこと」と「できること」を自覚していない人はまずいません。漠と過ごしても、解像度を上げて過ごしても、時間は等しく過ぎていきます。次世代リーダーの皆さんには、「やりたいこと」と「できること」の解像度を上げることによって、人生で最も旬な時期を密度濃く過ごしてほしい。それが転職の成功にも直結するのです。

井上和幸

 経営者JP社長兼CEO。早大卒、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、リクルート・エックス(現リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。「社長になる人の条件」(日本実業出版社)、「ずるいマネジメント」(SBクリエイティブ)など著書多数。

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